DCP(デジタルシネマパッケージ)本編・予告編の制作・変換を担当した映画『水深ゼロメートルから』。
新宿シネマカリテさんを中心に5月3日より公開しており、100館近くの劇場での上映が予定されております。
作品名 | 水深ゼロメートルから |
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監督 | 山下敦弘 |
公開日 | 2024年5月3日 |
『水深ゼロメートルから』公式Webサイト 『水深ゼロメートルから』公式X 『水深ゼロメートルから』公式IG 『水深ゼロメートルから』特報|YouTube 『水深ゼロメートルから』予告編|YouTube |
「カラオケ行こ!」「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘監督が、2019年に開催された第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校の同名舞台劇を映画化した青春群像劇。
高校2年生のココロとミクは体育教師の山本から、夏休みに特別補習としてプール掃除を指示される。水の入っていないプールには、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっていた。2人が嫌々ながらも掃除を始めると、同級生で水泳部のチヅルや、水泳部を引退した3年生のユイも加わる。学校生活や恋愛、メイクなど何気ない会話を交わすうちに、彼女たちの悩みが溢れ出し、それぞれの思いが交差していく。
舞台版の原作者・中田夢花が脚本を手がけ、メインキャストにはココロ役の濱尾咲綺、ミク役の仲吉玲亜、チヅル役の清田みくり、ユイ役の花岡すみれらフレッシュな顔ぶれがそろった。
水深ゼロメートルから : 作品情報
STORY
高校2年の夏休み。
ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。 水の入っていないプールには、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっている。 渋々砂を掃き始めるふたりだが、 同級生で水泳部のチヅル、水泳部を引退した3年の先輩ユイも掃除に合流。 学校生活、恋愛、メイク……。なんてことのない会話の中で時間は進んでいくが、 徐々に彼女たちの悩みが溢れだし、それぞれの思いが交差していく……。
『水深ゼロメートルから』映画化決定!2024年5月3日 全国公開 …
STAFF
監督:山下敦弘
脚本:中田夢花|脚本協力:小沢道成
原作:中田夢花 村端賢志 徳島市立高等学校演劇部
音楽:澤部渡(スカート)
製作:大熊一成 直井卓俊 久保和明 保坂暁 大高健志
企画:直井卓俊/プロデューサー:寺田悠輔 久保和明
撮影:高木風太/照明:後閑健太/録音:岸川達也/美術:小泉剛
スタイリスト:小宮山芽以/ヘアメイク:仙波夏海/助監督:山口雄也
ラインプロデューサー:浅木大 篠田知典/キャスティング:池田舞 松本晏純
スチール:根矢涼香/脚本協力:小沢道成/DCPマスタリング:合同会社ユメキラメク
宣伝美術:寺澤圭太郎/宣伝プロデューサー:森勇斗
制作プロダクション:レオーネ|製作幹事:ポニーキャニオン|配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS
©『水深ゼロメートルから』製作委員会
COMMENT
枝優花(映画監督・写真家)
生々しい女子たちのやりとりが水のないプールのなかで繰り広げられている。
男子が知らない女子の世界。こう書くと「女ってやっぱコエー」「女のことはよくわからんわ」という冷笑が必ずセットでついてくる。…..が、この映画、山下マジックで生々しさはおろか、なんだか懐かしくなってくる。それどころか彼女たちの中に男子中学生の幻影すら見えたりする。何故かJKたちの物語に老若男女が懐かしさを抱いてしまう摩訶不思議映画。山下さん、どんな魔法使ったんだろう。
東紗友美(映画ソムリエ)
水のないプールに満ちていく少女たちの存在感、それは多様な水しぶき。
泳いでいるようにゆらめき交錯する光の粒が、最後はいっせいに輝きだす。
プール掃除の補修授業、夏に漂う気だるさこそが青春だったことを大人になってから気づく。10年後、彼女たちはどうなっているのだろうか?またいつか彼女たちに再会したい。
相田冬二(映画評論家/Bleu et Rose)
みんな。いろいろある。いろいろ考えてる。いろいろぶちあたってる。
でも。そのいろいろがそれぞれ粒だっていて。カラフルなのだ。
でも。それは彼女たちが高校生だからじゃない。女子だからでもない。ひとりひとりに
そのにんげんだけの色があるからなのだ。これは。そんな映画。
萌映(クレナズム)(ミュージシャン)
青春時代の繊細なひとときに感じていた、性別に対する悩みをリアルに描く描写がグサッと胸に刺さりました。
それぞれの少女が抱えるもどかしさや葛藤がありながらも、シーンごとで一喜一憂する姿がとても尊かったです。
水深ゼロメートルから、同じ悩みを抱えるすべての人に届きますように。
山下リオ(俳優)
プールの底に溜まる砂。水が入っている時でさえ、その砂は視界を濁し、手足をざらつかせるのだけど、気づかないふりをしていたのはなぜだろう。
ただ、本当は気づいているとも思う。
私も、あなたも、彼女たちも。
空っぽのプールがいつのまにか想いで溢れて、私は勢いよく泳いでみたくなりました。
武田かりん(映画監督)
同じ場所にいても、同じ雨に打たれていても、でも、私は私。同じ人なんてどこにもいない。一人一人が主人公であり、物語なのだ。そう改めて気付かされました。水のないプールで語られる登場人物それぞれの葛藤は、この世界のほんの一部分に過ぎないこと、それがそれぞれの個人的な視点で丁寧に切り取られ、その等身大の感情にドキッとしました。
莉子(俳優)
「水のない空っぽのプール」を舞台に、複雑に純粋に絡み合う彼女たちが眩してくて、どこか懐かしかったです。プールに水はないはずなのに、彼女たちが存在しているだけで意味のあるものになっている。夏は苦手だけど、この映画があるから好きになれるかもなと思わせてくれる。そんな作品でした。
若菜みさ(画家・俳優)
羨ましい。
先生に怒られながら友達と補習したり、本音でぶつかって友達と喧嘩しちゃったり、映像まるごと、私がやってみたかったことばかりだ。私は全部できずに23歳になってしまった。
瞳水ひまり(俳優)
彼女たちのようになりたい。この映画を見て気づいてしまった。私はまだもがき続けたいんだ。
努力で勝てないことだって、知らないふりして挑み続けてみよう。なんだってできる気がしていた、あの日の世界の輝きを、あの鋭い目つきで切り開いてゆく。
世間の一員じゃなく、私の在るべき場所に帰ろう。
水がないプールでもいつか息ができるようになると信じて。
稗田寧々(声優)
広がる青空と登場人物たちの瑞々しさが、とにかく眩しい…!学生時代の夏を思い出します。
水深0mから見えてくるのは、彼女たちの深い深いところ。
そこから浮かび上がる悩みや葛藤に、観ていて私もドキッとしてしまいました。
らしさ、って何だろう。いずれ狭いプールを飛び出す彼女たちの未来に、つい想いを馳せてしまいます。